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とにかく喰ってみようや

 食べ物に限らず、何故か敬遠していたものが、ある瞬間好きになるということは少なくない。ぼくの場合たとえば開高健がそうだった。「『四畳半襖の下張り』裁判記録」で開高の証言を読んでいて、こいつは好きになれないと思った。東京に就職して、仕事帰りに抜弁天の短い坂にあった古本屋で『輝ける闇』を何故か買い、隣の酒屋で白波を買って、安アパートの部屋で酒肴に読んだ。それが滅法面白く、以後、開高にはまった。そういうことがある。

 もちろん、人生のある時期にならなければ「美味しさ」が分からないということはあるだろう。しかし、肝心なことは好奇心を常に持つことだろうと思う。

 仕事でもそうだ。県の総合文化祭の事務局が回ってきた時、何故オレなんやと思った。しかし、初めてのことだし、やってダメでも死ぬことはない。神様が用意してくれたハードルだと考えることにした。行事は勝手に動いてくれるので、大きな失敗もなく終わった。そして、結局、予算に83万が残った。そういうこともある。

 いつもの単調な繰り返しの中に一滴の新鮮を垂らす。それは何でもいい。通勤の道筋でも、初めての店でも、初めての本でも。肝心なことは好奇心を枯渇させないことではないか。

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