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そうだ!(2)

 大学で演劇を始めた。高校時代に好きだった女の子が演劇部だったので、どういうものか知りたかったからだ。そこには色々いた。高校演劇出身者が色々と話すが、ぼくには何のことかわからない。コンパの時は寝たふりしてた。それで、ぼくは本から入った。本になっているのは太鼓判を押されたものだから、素人には厄介極まりない。ただ、わからないまま続けていると、一つの言葉、一つの文、それが刺激して、次に進ませてくれた。

 ヤン・コット、ブレヒト、イヨネスコ、ベケット、ピーター・ブルック、わからないままそういう人の本を読んでいた。

 井上ひさしの『藪原検校』を上演した。濡れ場や強催促などをカットして3時間。ぼくは主に塙保己一を演じたけれど、先輩のアドバイスは「じれったくなるくらいゆっくり台詞を」だった。

 それを4年後に再演した。ぼくはある事情で大学に残っていた(詮索するなよ)。その時、濡れ場もやるという女性が二人。演出を始めてした。その時ぼくは先輩の教えを破った。台詞は速く。強催促の部分だけをカットして、2時間ちょっとの舞台になった。

 観客は一語一語を噛み締めるのではなく、展開を待つと考えたからだ。江守徹の『ハムレット』が恐ろしく早口だったという劇評が多分背中を押してくれたと思う。

 舞台の規則は多い。しかし、意味を感じなければ、それは規則にはならない。

 今でも時々「客席にケツを向けてはいけない」と高校演劇の場面では言われる。笑ってしまう。

 舞台ほど自由な場所は世界の何処にもない。

 だから、演劇は楽しい。

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