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デヴィッド・ボールの言葉(5)

戯曲の登場人物が、現実の人間以上に変化するということはない。

                            『戯曲の読み方』(ブロンズ新社・常田景子訳)

 至極最もなことで、だから登場人物のあれやこれや関係ないことまで、靴のサイズとかも気になれば、何センチにするかあれこれ考えたりする。

 現実の人間も変わらないものだ。もし自分を変えたいと思うなら、環境を変えること。違う環境は違う私の部分を引き出してくれる。卒業してしばらくして会って「あなた変わったわね」というのは違う環境で暮らしているから当たり前のことなのだ。

 芝居は設定だ。こういう人間をこういう環境に置いたらという設定で全ては決まると思う。

 現在二本の脚本を平行して考えているが、どうせなら登場人物を魅力的にしたいと思う。もしかすると最初で最後の舞台になるかもしれないのが、ぼくらの実情だからだ。ぼくらにとっては一生の思い出でも、観客にとっては街角の小さな出来事かもしれない。一陣の風かもしれない。出来るだけ多くの人の心に刻み込みたい。これがぼくの基本だ。 

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