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ジャン=ノエル・ファンウイック『喜劇キュリー夫人』を読む

 原題は『シュッツ氏の勲章』。日本人にはキュリー夫人の名前の浸透度が高いので、そうしたのだろうが、作品を読めば、「キュリー夫妻」とした方がいいかもしれない。キュリー夫人は黒柳徹子が演じたようだが、ラジウムを発見した時に、彼女が研究室のカーテンを閉め、夫を誘うくだりでは、黒柳徹子の顔が浮かび、笑ってしまった。

 伝記ものは難しい。はっきりしている部分が多く、それをなぞるだけでは面白くない。井上ひさしは多くの実在人物を書いてきた。資料を集めるだけ集めて、虚構、創作が入り込める隙間を探すらしい。彼の『本の運命』を読むと、一ヶ月に300万の書籍費とか、とにかく莫大な資料を集めるようだが、お金はもちろん、その資料を読みつくす作業に気が遠くなる。作家ってのは大変なのだなあ。

 キュリー夫妻の成果への苦闘の経過を知る上ではわかりやすい作品だ。

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