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テネシー・ウイリアムズ『ロング・グッドバイ』を読む

 前回読んだ松本修の台本『アメリカ』は場面転換の時にカフカの言葉を映し出すようになっている。その中に次のような言葉があった;

「隠れ場所は無数にあるが、救いはただ一つしかない。」

『ロング・グッドバイ』も、他のテネシー・ウイリアムズの作品と同じく、ただ一つの救いを見出せない状況が描かれている。作者と重ねているようにも思える作家希望の主人公の台詞;

「おれたちは、いつもいつも、さよならを言ってるんだ・・・生きている時間の一瞬一刻に向ってね! それが人生というものさ・・・ながい、ながい、さよなら! 今日もさよなら、明日もさよなら・・・最後のさよならを言うまでは! その最後のやつってのは、世の中に対する、自分自身に対するさよならなんだ!」

 この作品に救いは見出せない。そんな作品のどこがいいのか。状況は異なるけれど、自分と重ねあわせる要素があるからだろう。心の襞を撫でるものがあるからだ。そういう作品で、これだ!を求めて、いつかそれを上演してみたい。

 ただ、その前に、つかこうへいの『熱海殺人事件』を佐伯を舞台に書き直して上演したと考えている。舞台初心者が多いので、勢いのある芝居でマラソンの距離を100メートルを走る勢いでの上演。

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