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出会った言葉(8)

この地球という星のすべてのいのちは、遠い昔、ほおき星のしっぽに乗って、宇宙のむこうからもたらされたものらしい。だとしたら、わたしたちの哀しみは、遠い遠い星のかなたからやって来たんだ。宇宙のはての哀しみと孤独の深さ。そのことを思えばね、わたしはもう少しやっていけそうな気がするよ。 竹内銃一郎『ラストワルツ』

 ジョイスの『若き日の芸術家の肖像』で主人公のスティーブン・ディーダラスは、地理の教科書の余白に自分の住んでいるところを小さいところ、つまり番地から広げていって宇宙まで書く場面がある。宇宙の中では微小な存在、命だけれど、確かに生きている。悩み、苦しみ、そんなもん、ちょっとズームアウトしてみれば、大したとない。そんなことを考えた青春の日を思い出させる台詞でした。          

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