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出会った言葉(6)

 マリリンは一日の半分はぼうっとしているように見えた。それでも正常な時はすばらしい演技を見せる。正確に言えば、それは演技ではなかった。彼女は役中人物の感情をなぞっていたのではない。それは彼女自身の生の感情だった。彼女の演技というのは、自らの内面深く分け入って当の感情を見つけだし、それを意識のなかに引っぱり上げてくる、というプロセスから成っていた。結局のところ、優れた演技というのはみなそのようなものなのかもしれないのだが。ジョン・ヒューストン『王になろうとした男』(宮本高晴訳 清流出版)

 マリリン・モンローはグラマー女優と考えている人は少なくないと思う。しかし、演技者としても評価は高い。たとえば『ティファニーで朝食を』はオードリー・ヘプバーンが主演だったが、原作者のトルーマン・カポーティは最後までモンローを主張したらしい。もっとも、奇行の博物館のような人間が言ったところで、展示品行きだろう。でも、アーサー・ミラーがモンローのグラマーぶりに結婚したとも思えない。とにかくモンローという女優は虚像と実像には大きな開きがあるように思う。映画を観てもいないで、ナンテロだのカンテロだのを言う人もいるだろう。一度、映画をとくとご覧になれば、おわかりになるかもしれない。

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