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マキノノゾミ『殿様と私』を読む

 正月に『鹿鳴館』がテレビで放送されていたが、最後まで観ることができなかった。面白くなかったのだ。三島由紀夫の原作は読んでいないが、まさか原作があんなに間延びした作品ではあるまい。

 マキノノゾミの『殿様と私』は鹿鳴館時代を描いている。明治になりながらも、新しい時代に対応できない、しようとしないある「殿様」がひょんなことから鹿鳴館で踊ることになり、アメリカ人鉄道技師の奥さんから踊りの指導を受けるようになる。その時代の中での殿様とその周辺を描いている。

 幕末から明治という時代はメチャクチャ。メチャクチャだから面白い時代だったと思う。司馬遼太郎の『竜馬がゆく』『坂の上の雲』を読むと、そう思う。あの頃の日本人の情熱のものすごさ。あのカケラでもあれば、現代を乗り切れそうに思う。ただ、そういう大きな時代変革の陰で、表に出ない人たちが描かれることはあまりない。

 『殿様と私』は表に出ない人たちを描いている。すごく面白い。登場人物がどれも活き活きと描かれている。殿様が断然いい。久しぶりに舞台を観たい脚本に出会った。上演してみたい、演じたい、そう思った。もちろん、ぼくらにその力量はないが・・・。

 

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