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木下順二『風浪』を読む

 『夕鶴』と並行して書いたので、どちらが自分の処女作なのか分からないらしい。

 井上ひさしが劇作家として活躍し始めた頃、木下が井上作品に対して「思想がない」と言ったとかで井上は思想なんかいらない、趣向だと書いていたような気がする。

 『風浪』は熊本を舞台に神風連の乱の頃を描いている。時代について語り合う台詞が多いが、それは現代にもそのまま通じるものが少なくない。よく調べて、丁寧に書いていて、歴史オンチのぼくにも理解できた。

 ただ。長い。最初は6幕だったものを5幕にしたらしいが、それでも長い。上演には4時間近くかかるんじゃなかろうか。その長さをよしとしても、もう一つ問題が残る。この作品のどこが劇的かということだ。歴史を語る上での方法としてではなかったのかとさえ考えてしまう。歴史モノの難しいところか。

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