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公演日記(43)

 何故こんなことをしているのか。仕事が終わって、疲れた身体を稽古場に運ぶ時、そんな思いが頭をかすめることがある。部活に一生懸命になって学業をおろそかにする高校生は珍しくないが、芝居中心の生活になっている時も少なくなく、そういう時、何故こんなことをしているのか、と、考えることがある。こんなことして何になるのか。底なしの井戸に小石を投じるような行為ではないのか。

 こういうことを考える時は疲れているからだろう。こういうことは誰にでもあることだと思う。時には仕事や家庭にも意味を見失うことはあるように思う。ないほうが、むしろおかしいと思う。

 人生は、同じような間違いや苦しみや悩みを何度も経験しながら、実は少しずつ変わっているのではあるまいか。その少しずつの変化を成長だと考えたい。

 何故こんなことをしているのか。面白いから。楽しいから。時にはやめたい時もある。でも、身体に芝居が蓄積して、気がついたらまた始めている。芝居をやって何にもならないかもしれない。無駄なものかもしれない。しかし、人間社会は無駄なものをどれだけ抱え切れるかが豊かさの基準ではあるまいか。東京から無駄なものを取ったら、コンクリートの牢獄でしかない。

 来週の今頃はどんな思いでビールを飲んでいるのだろうか。後一週間。ゴールまで後195メートル。全力疾走だ!

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