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ふたくちつよし『かもめ来るころ~松下竜一と洋子~』を読む

 昨年はこの時期26本の脚本を読んでいた。しかし、今年はまだ4本。もちろん、昨年の方が異常だった。あの勢いは何だったのか。一年で114本の脚本を読んだのは自己最高記録。木下順二とチェーホフの戯曲を読んだのは114本という数よりも読んだという思いを与えてくれる。集中して一人の作家を読むと、作家個人がほのかに見えてくるような気がする。

 松下竜一は『豆腐屋の四季』で売り出した。大分県中津の人。個人。『豆腐屋の四季』はテレビドラマになり、緒方拳が竜一を演じた。その辺は記憶にあるが、その後は何か運動をしているようだという程度しか知らなかった。

 ぐたくちの脚本は竜一が売れる頃から、亡くなるまでを丁寧に描いている。松下竜一全集が出ていると思うけれど、読みたくなる。作家を知って作品を読みたくなる、そういう経験ははじめて、だ。

 ふたくちはおそらく全集を読んでいる。彼が竜一と洋子に言わせる言葉は、作品の中から拾ったのか、オリジナルかはわからないけれど、実にいいものが多い。これからふたくち作品も手をのばすことになるだろう。

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コメント

不思議なものです。

この記事を読んで、何か気になって「松下竜一」を検索したらこんなasahi.comの記事に行き当たり、
http://www.asahi.com/travel/traveler/TKY200709220078.html

読んでいると「容疑者Xの献身」を思い返し、あるいは記事に出てくる「梶原得三郎さん」で梶原洋さんを思い出しました(彼も中津の出身ですが何か所縁があるのでしょうか?)。

毎日豆腐を食うわたしには、豆腐屋は神様ですが、豆腐屋の作家の話を私も読んでみたい、と思いました。縁とはそうしたものだと思います。

投稿: たかお | 2009年2月 1日 (日) 19時01分

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