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井上ひさし『[組曲虐殺』を読む

 腰巻に「最期の傑作戯曲」とある。最期も傑作も本当。

 小林多喜二の評伝劇。プロレタリア文学の背後に弾圧、拷問、獄死といったものを感じ、避けてきた。ひさしの作品でも、警察との追っかけっこで進行、多喜二の最期の様子が登場人物を通して語られ、それはひどいものだが、芝居自体は追っかけっこの中で描かれる多喜二は実に魅力的だ。そして、相変わらずひさしの趣向は面白い。笑わせてくれる。

 たぶん、ひさしの戯曲は全部読んでいるはずだ。『ブンtフン』から『組曲虐殺』までほぼ40年。ひさしは確かにぼくの成分になっている。もう文学雑誌の広告に注意して、新作の掲載を見逃さない努力も要らない。そう考えると脱力感。ようyっと戯曲を少しだけ読めるようになったような感じがしてきただけに、残念。エノケンの浅草時代の資料が競売に出され、ひさしが落札したという噂があるらしいが、次はエノケンか、と、はて誰が演じるのか、と、楽しみにしてたのだが。終わりはいつかくる。それが今でなくてもいいのに。

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