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『野球部員、演劇の舞台に立つ!』を読む

 西日本短期大学付属高校演劇部の5年間の活動を顧問が綴った記録。この演劇部は、代々卒業生が指導をしているらしく、その「先輩」が「骨太な男子部員が欲しい」ともらした一言がきっかけで、職員室の隣の席の野球部監督に野球部部員に演劇をやらしてみたら、と、つぶやいたら、意外にも了承される。普通ではありえない。ましてやその野球部は新庄の出身校で、甲子園にも出場している名門なんだから。

 素晴らしい。登場する生徒が素晴らしい。その生徒達の一言や行動に、読んでいて、胸が熱くなったり、涙が出たり。そして「先輩」が素晴らしい。そういう先輩を持っていることで、演劇部の素晴らしさもわかる。

 野球部監督もいい。そして、本当はそんなもんじゃないだろうに、表に出すぎていない演劇部顧問も素晴らしい。

 早くうちの芝居仲間に読んで欲しくて一気に読んだけれど、途中からうちの学校の野球部監督に渡した方がいいような気がしていた。そういう内容でもあるのだ。一つだけはっきりしているのは、ここには教育現場での幸せな姿があること。その幸せとは、生徒も教師も保護者も地域の人も、みんが支えあい、歓びを共有できるということだと教えてくれる。一読を!

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コメント

>その幸せとは、生徒も教師も保護者も地域の人も、みんが支えあい、歓びを共有できるということだと教えてくれる。

先生のところの現場は、そんな雰囲気はないのでしょうか。
こんな感想を書き綴っているところを見ると
今の学校は、先生自身が幸せだと感じるものが
ない(ないが言いすぎだとしたら、少ない?)のかなぁと、気になってしまいました。

投稿: みなみ | 2010年7月17日 (土) 07時23分

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