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篠崎省吾・中村芳子『吉林食堂~おはぎの美味しい中華料理店~』を読む

 ぼくが子どもの頃は多くの食べ物は自家製の材料でつくったものがほとんどだった。添加物ゼロ。おそらく、年配の人たちの多くがそうだったからこそ、今尚元気で、健康ではないかと思ったりする。ぼくがコンビニでお茶を買って、レジで払う時にボタモチを置いてあった時につい買ってしまったり、あるいは何かの店でゼンザイがメニューにあると頼んでしまうのは、子ども時代の時々あったオヤツがそういうものだったからではないかと思う。

 福岡の劇団道化が上演している作品の副題に「おはぎ」があり、ついつい読んでしまった。おはぎは、作品の中でかなり重要な役割がある。明確で分かりやすい作品ではあるが、その分、物足りなさも感じる。日本語に不慣れな残留孤児の中華料理屋が舞台で、言葉の間違いを面白く処理している。おそらくそのへんで笑いが起こるだろう。背後まで描けば重い作品になるかもしれないが、そこを深入りせずに描いて、親子の情愛がほのぼのとした形で伝わってくる。これはこれはいいと思う。

 ぼくは子どもの時に食べていたのはオハギ。外に出るようになってボタモチの存在を知り、最初はその違いがわからなかったものだ。

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