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蓮見正幸『灼けた夏』を読む

 ずいぶん前に毒入りカレー事件が起きた。それが下敷きになっている。かなり生々しい形で蘇る。ただ、作者は周囲の人たちに厳しく迫っている。

 現在政治への不信が高まっている。というより、不信のみ、か。加えて、マスコミへの不信もかなりある。たとえば、福島原発の深刻な問題に、空撮映像と東電の発表したものだけを使うだけで、自分で中にはいり、独自の取材で正確な状況を伝える姿勢が見られない。そして朝の番組ではどーでもいいようなことをノーテンキに並べ立てたりする。そういうマスコミ(作品ではテレビ)への批判もある。ぼくは昔テレビの仕事をしていた時期もあり、制作現場でたくさんのバカを見たことがあるので、同じようにバカがいるのだろうと思う。

 宮崎ナントカの結婚相手が韓国のドラマが多過ぎるとブログで書いたとかナントカ。確かに、夕方BSの番組表では何と多いことか。自局で制作するよりは安上がりなのかもしれない。でも、無名でも能力の高い俳優は沢山いる。話題の人を使うのではなく、自分たちで話題の人を作る姿勢がない。テレビって結構落ち目なのに、結構強気ってのがおかしくって仕方ない。

 蓮見は現実をデーンと据えて周囲の人々とテレビのの空虚なバカバカしさを描く。でも、みんな、程度の差こそあれ、わかってると思うんだけれど。

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コメント

お読みいただいてありがとうございます。
これほど多くの戯曲が世の中にはびこる中で
お目をとめていただけただけでもうれしく思っています。

確かにマスコミ論はみんな気づいていることですよね。

その場にいけば誰もが知っていることでも言ってはいけない
見せてはいけないという中で、
「あれは…」なんて論じたりしている解説者がいたりして。

みんな拾った赤い羽根を胸につけて正義をふりかざしている
みたいな感じですよね。

師とあたる方がお亡くなりになったときに書いたものが
こうやって読んでいただける機会をいただけたこと感謝
いたしてます。

本当にありがとうございました。

投稿: hasumi | 2011年8月 6日 (土) 09時05分

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