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唐十郎『西陽荘』を読む

 もそろそろと思いながらも、手放せないものがある。たとえば、セーター。手放せないセーターは、もう25年くらい着ている。さすがに手首の辺りがほころびかけている。どうしようかと思いながらクリーニングに出したら、クリーニング屋さんが哀れに思ったのか、簡単にではあるが、修理してくれた。もう5年くらいはいけそうだ。

 書店が『悲劇喜劇』2月号を職場に届けてくれた。机にそれを見た瞬間嬉しくなった。唐十郎の顔があったのだ。唐との付き合い(もちろん書籍を通してのことだけれど)はもう30年以上になる。芝居は2本しか観ていない。学生の頃、熊本の白川の河川敷での赤テントの芝居を観た時は興奮した。あの時の興奮を上回る舞台は以後なかった。根津甚八、小林薫が出てた頃だ。以来書店で唐の本を見ると買ってきた。

 『西陽荘』には唐独特の叙情と言語世界が健在。また、唐の特集号で、色々な人が文を寄せているが、娘さんの文を読んで笑った。娘さんが幼い頃、家の何かの角に頭をぶっつけて泣いていると、唐はその角を鉄の棒で叩いたというのだ。あの唐が・・・。

 唐は間違いなく日本が生んだ最高の劇作家であり、演劇人。唐自身の言葉、他人の唐についてのあれこれで、極めて刺激的な一冊にになっている。

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