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柄本明の言葉(4)

 稽古場というところは、演劇をする人にとっては、神聖な場所なんですね。
 なぜかというと、ここから「何か」が生まれてくるからです。宝ものと言ってもいいかもしれない。逆に言えば、稽古場からでしか、宝ものは生まれないということですね。家でいくら稽古をしていても、、そこから生まれ出るものは、わずかしかないということです。

 高校生の頃『映画の理論』とかいう本を読んでいた時だったか、別の本科もしれないし、もしかすると演劇の本だったかもしれない。劇的なるものは「対立」から生まれるとかいう文言に出くわした。まだ素直だったので、そうなのか、と、思った。今はそうは思っていない。「ずれ」だと思っている。
 稽古場は柄本の言う通り。体調が悪い時でも、稽古に行けば、動いて、笑って、話しているうちに体調のことは忘れ、夢中に楽しんでいる自分がいる。アイデアが次々に出てくる。おそらく、自分で考えている時には出会わない「ずれ」がそうさせるのではないかと思う。気の合う仲間でも、「そう動くのか」「そんな風に喋るのか」という自分が考えていたものとの「ずれ」。その「ずれ」にきちんと対応するところから生まれるものがある。だから、稽古場は世界で最も面白い場所だと思う。

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