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『まほろ駅前多田便利軒』を見る

 瑛太はいい俳優だと思う。『ディア・ドクター』(だったか、釣瓶が主演した)を観て、好きになった。この人は画面にきっちり収まる。彼だけを観るのではなく、画面全体を観る。でもしっかりは彼を見ている。

 麿赤児がいい。このおっさん、昔は存在感が強すぎた。ビールか何かのCMに出て、やはり存在が濃すぎたが、この映画の中ではちょっと癖のあるじいちゃんになっている。

 人は幸せになるために生まれてきたのです。つかの『熱海殺人事件』の大山金太郎のセリフ。そうなのだ。生まれてきたからには幸せにならなくては。ただ、その幸せの形は人によって違う。誰かの形に合わせようとすると無理がいく。私は私。私を見極めることができた人は幸せになれる。他人と比べてはいけない。比べるろすれば、昨日の自分。

 大学生の頃、人吉に住んでいる人がトルストイの翻訳をして、出版されたニュースが流れた。彼は、翻訳したものをお母さんに読んでもらっていたという。晴耕雨読の生活。英文科の女の子に、そういうのが理想だというと、何がいいの、と、強く反論された。とてもぼんやりしていたぼくは、ああ間違っているのか、と、思った。だいたいが、そういう人生だ。

 自分の根っこ。そこにこだわればいい。瑛太が演じるさえない毎日を送るあれこれに触れてそう思った。流され、流され、漂流物のような今だけれど、許してやるか。

 

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