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開高健『もっと遠く!』を読む

 1981年の秋3500円で出版された。教師になりたての頃。アラスカからホーン岬まで釣りでアメリカ大陸を縦断するという内容で、貧しくても南米篇と合わせての7000円で買った。ノートブックパソコンより大きく厚い本には写真が満載で、釣りをしないぼくでも開高のペンで釣りに熱狂したような気もする。彼はよく中国の古諺「(前略)一生幸せになりたかったら釣りをおぼえなさい」を引用してた。

 今回は、全集で読んだ。写真はない。でも、30年前に写真を見ながら読んだ時に比べ、文章を味わうことができた。
 形容詞が腐るということを教えてくれたのは開高だと思う。その通りでキレのいい文章。それが書けるのは、莫大な知識を取捨選択してるからだろうナ。ゆっくり読んで味わうことができた。ぼくのナンバーワンの作家。次がダール、というと、開高つながりかよ、と、言われるかもしれないけれど、結局、その二人の作品は、読み返している。ダールは孫のために「チョコレート工場なんちゃら」みたいなものを代表に沢山書いた。でも、開高は自分の書きたいものだけを書いた。

 日本がイケイケドンドンの時代で、トヨタが車を提供したり、あちこち寄り道したりで、出版社が作家に好きなことをさせることができた時代が産んだ一冊かもしれない。

 南米篇は来月。文化祭が終わってから。
 

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