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つらい季節~若松監督の死を悼みつつ~

 老いていくと、体の潤いというか、水分が少なくなるのか。冬になると、脛がかゆくなる。掻かないようにするんだけれど、寝てる時に、固くなった踵でゴシゴシ掻いている。痒みの虫がうごめき始めたような気がする。

 朝の犬との散歩も着込む。デートに行くわけじゃないから、寒さを凌げればいいんだけど、厳寒の朝はかなり着込む。それでも体を固くしている。転んだら骨折しても不思議じゃない。ぼくは何故か手が冷え込むので、洗濯係としては、冬の朝、洗濯物を干す時がつらい。干し終わったら、洗面所でお湯で温める。

 夏と冬、「いつもこの時期って、こんなに暑かったけ(寒かったっけ)」「どうかなァ」という会話を交わす。それは覚えているけれど、昨年の暑さ、寒さはとんと覚えていない。子どもの頃はもっと寒かったと思う。加えて炬燵しか暖房器具がなかったし、寝具も貧しかったし、ヒートテックもなかったし、そんなに栄養あるものを食べていなかったし、地球温暖化もなかったから(世界が認識してなかっただけだろうが)、寒かったはずなのだ。でも、温暖化が進んでいるのに、寒さがこたえる。これは「老い」のせいにするに限る。

 若松監督が亡くなった。彼の映画を観たことはないと思う(だって、記憶がなくなりつつあるんだから)が、時々、テレビ画面で見かけた。「国家が喜ぶような映画は絶対つくらない」という姿勢は立派だと思う。『あらかじめ失われた恋人たち』(だったか・・・今もう一度観たい映画)の脚本と監督した田原総一郎の「もっとつくって欲しかった」は、最大の賛辞だと思う。

 ジジイを感じさせなかった若松監督。それに比べて、乾いていく体に、火葬にしたらよく燃えるだろうと思っているジジイ。いけないね。諫早まで芝居を観に行って、帰ったら、『夜伽の部屋』に着手しよう。これには4人と6人の2バージョンがある。とりあえず4人バージョンから。精神が乾ききるまでに。

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