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『デルス・ウザーラ』を観る

 黒澤明が旧ソ連に招かれてつくった映画。アカデミー賞で外国映画賞をとっている。
 ぼくが今以上にぼーッとしてた頃、そのニュースに接し、凄いことだけれど、観たいとは思わなかった。何故なんだろう。だいたいが、食わず嫌いで損をしてきたこと数知れず。かなりの時間をおいて、触れて、感動して、ああ何故と悔しい思いをしてきた。久しぶりにそのタイトルを見て、過去の蘇りに急き立てられるように、観た。
 特に何か事件があるわけではない。探検隊にある日加わったデルス・ウザーラの自然に根差した生き方を描いているだけ。その俳優がとてもよかった。演じているようには見えなかった。朴訥と知恵の人だが、探検隊の隊長の家に住むようになると、どうも居住まい好ましくなく、自然に生きることを選ぶ。シベリアの厳しい自然でも、それが彼の馴染んだ日常なのだ。まったくの妄想だけれど、宮崎駿の『もののけ姫』に影響を与えているのではないか。

 シベリアの四季のロケが多い。当時黒澤は60歳を超えていたんじゃないかと思うが、過酷なロケだったろうな。特に冬のロケは。昔、冬の大沼公園でロケに参加した時、雪と氷だけだったが、弁当を食べるときに座りつづけることができない。時々背中で座って(わかる?)、立って、またケツで座って食べた。15回の連続ドラマの一回分だけ。黒澤はその何十倍も同じ生活したんだろうから。撮影の裏側をついつい考えて、やはりスゴイ人は挑む人だナと思った。

 メイキング・フィルムがあれば、絶対面白いだろうに。

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