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挨拶は難しい

 朝、土手沿いを中心に自転車で走る。ぼくよりちょっと、と、かなり年上の人が歩いていたり、走っていたり、犬と散歩していたり。追い越したり、すれ違う人は50人前後と数頭だろうか。それぞれの目的で活動をしている。

 挨拶をしようとする。30メートル付近から、挨拶を考える。「おはようございます」の一言で済むのだが、その一言に返事を返すためにペースを乱すことを考えたりするんだな。だから、頭を下げることを併用した。声に出して黙っている人もいるし、頭を下げたら声で応じてくれる人もいる。どんなことを繰り返すうちに、もう声に出すことにした。別に迷惑ではあるまい、と、結論したのだ。飯間浩明は「あなたを人間として認めます」という意味が挨拶にはあると書いている(『辞書編纂者の、日本語を使いこなす技術』)。

 そんなこんなで朝の土手付近を走る。同じコースは辿らないために、ウロチョロ線がイビツだ。体力を少しだけ使う。それよりほんのちょっとだけ頭を使う。

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