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飯野浩明『辞書編纂者の、日本語を使いこなす技術』を読む

 無人島に一つ持っていくとしたらの質問に井上ひさしは「自分が使っている『広辞苑』」と答えた。彼は辞書の余白にあれこれ書き込みをしているとのことだった。今一番を読みたい本は、ひさしが書き込みをした『広辞苑』だ。

 辞書をつくっている人は、おそらく、日本語の最前線にいると思う。ただ、古典から現代にいたるまでの莫大な知識があってこそ、だと、思う。飯野のこの一冊はそれを痛感させてくれると同時に、日本語への興味をかきたててくれる。辞書は言葉を端的に説明するのに苦闘すると思うが、そのせいか、わかりやすい文章。加えて、例も、適切で、理解を深めてくれる。

 最近、本を読むと、「大学時代に読んでおけばよかった」と思うことがある。この飯野の本はもちろん出版されてはいないけれど、そういう一冊だ。最近の大学生は幸せだと思う。

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