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『くちびるに歌を』を観る

 中学校の合唱部の顧問の音楽教師が産休で、代わりに彼女の友人が赴任する。ところが、この教師はピアノを弾かなない。その辺の設定にどうも無理があるような気がする。そういうのは要らないと思う。

 ヒロインの抱えている問題も深刻。途中入部した男子生徒の抱えている問題も困難。中学生が背負うにはあまりに重過ぎるかもしれない。学校でも町中でも、ぼく達は、制服姿の学生を一様に見ているかもしれない。制服の中の生身の彼らはそれぞれ違う事情がある。その辺を考えずに、「近頃の中学生は、高校生は」と言ってしまう。
 ある学校のある女生徒が夜街をうろつく。何回も注意され、指導された。彼女は母親と二人暮らしだが、母親に男友達ができ、夜になると訪ねてくるようになった。彼女は、男友達が帰るまで、家を出て、街を歩き回ったという事情を知った。そんなこと友達に言えるはずもなく、人を一様に見てはいけないことを教えられた。

 ぼくはこういう映画が好きだ。大作ではない。でも、たぶん、どこかで、形は違うだろうけれど、こういうドラマは起きているだろう。何らかの問題を抱えている若者に、寄り添ってあげたくなる。もしかすると、主役は合唱部が歌うアンジェラ・アキの歌かもしれない。いい歌だ。

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井上ひさし・こまつ座『ああ幕があがる』を読む

 『花よりタンゴ』の時の上演までの記録めいたもので、昔買った時にはよく読んでいなかったのかもしれない。結構、楽しく読めた(読み直した)。

 『花よりタンゴ』は読んでいる。ただ、それほど面白くなかった。

 開口健は「作家は処女作を超えることはできない」と書いた。たぶん、処女作には言葉にならないものが詰まっているからかも。ひさしは、歳を重ねるほどに巧妙になっていくけれど、でも、初期の作品の方が勢いがあって断然面白い。

 『ああ幕があがる』は、でも、面白い。ひさしの苦悩と苦闘も、ひさしを尊敬し支えるスタッフの情熱もわかる。

 たぶん、「こまつ座」全員のこの情熱がいい舞台をつくる。舞台は情熱の集結、その度合いによる、のかもしれない。

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『劇場版 はぐれ刑事純情派』を観る

 おそらく、刑事ドラマで『はぐれ刑事純情派』は一番好きだと思う。自分で好きなのに「思う」というのは何ともいい加減だが、もしかすると、昔大好きだったものを忘れているからかもしれない。

 昨夜、その劇場版が放送され、オネムの時間をこらえて、観た。
 ただ、途中で、腹が立っていた。脚本がひどすぎる。村井國夫演じる刑事の描きようが情けないほどだった。小西博之演じる容疑者も、陳腐。以前どこかで観たドラマの断片をつなぎ合わせたようなドラマだった。

 やっさんの扱う事件は一時間だからこそいいのだ。最後は「さくら」のママから酒を注がれ、鼻の下をのばす安浦。あれがいいんだ。娘二人の父親への対応も面白い。BS朝日とOABで、毎日観ている。「また観たくなる」ドラマだと思う。劇場版は、テレビのいいところ断片もない。一時間を2時間に延ばしたようなムダな場面が多すぎた。

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